コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2016年3月
ひとが言葉を失ふことのふしあはせと 憎悪が言語[ことば]より出づるふしあはせ
けさの羽(つばさ)はたしかに扇われをして空のかなたに溺れよと招(を)ぐ
わたしを信じていて ゆめをみて 絶望を斡旋するのがわたしのよろこび
土器のかたち焼き固めゆく火ぢからは骸(むくろ)のかたち消してしまへり
それぞれの鍵を持ちつつ木曜の午後深海をあなたと覗く
出かけんと忙しく化粧するわれの手元見つめる眼差しのあり
正座して洗濯物をたたみいる膝は大事な作業台なり
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
固定ページ
2
固定ページ
3