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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
さいかち 真
をのもしれなきてしおもてひとしらしとひてもをしてきなれしものを
老いの書に史記をひもどくいつよりか如月いまだ立ち戻る冷え
マラソンの三万人の人の河都市の静脈を流れゆきたり
寒晴れの真白き山のとんがりを奪ひてゆかな明日の心に
紅梅の花にふりおけるあわ雪は水をふくみて解けそめにけり
水低く鳴き渡る鴨力あり明日ならず今日ならぬ闇のはざまに
病得てすこし向こうへ深くなる顔はあなたの顔のままだが
打ちこみゆく仕事われにあれ棋士ふたり投了ののち黙して憩える
身体もう返上したいといふ母よ椿のはなを食べにゆかんか
ジェンダー講座の学生いわく「平等と幸福は必ずしも両立しない」
目には目を 一念のはてかきくもり残れる彩ぞ木賊するどし
「障害も個性」と軽く言ふなかれ苦しみ抜きて吾子は生きをり
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