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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2013年3月
死を畏れぬ秋の正餐をあはれみし竹山広も死の側のひと
えんがはにちちははのゐておとうとゐてネガのなかねぶの花咲く
夕づけるリア・ウインドウ曇りゆく運転の妻と我との息に
役にたつやうさまたげにならぬやう名札小さく〈ボランティア〉なり
まさか俺、一生ここで菓子パンを齧ってるんじゃないだろうなと
折る膝のなければ敗れし軍鶏はからだごと地へ倒れてゆけり
神経のいちにち分のゼンマイが一気に解き放たれてめまひす
としどしに臘梅紅梅咲きつげばこのまま長く生きむ気のする
あるいはそれは骨を握れることならむ手を繋ぎつつまだ歩いてる
ねこバスが迎えに来ぬかと大きめの傘さして待つ雨のバス停
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