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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
染野 太朗
猫をわが全存在でつつみ抱くともだちになつてくれたら魚をあげる / その①
熱帯魚のごとくかすかに触れあひてときに食ひあふ冬の家族は
海に山に行きたけれども行けざれば裏のグラウンドで夕陽をながむ
くり返しあなたに壊れてゆく雪の壊れる速度それぞれにあり
まだ知らぬ界にしあればいかやうに死を惟ふとも挽歌つたなし
指一本ゆびいつぽんとてのひらをひろげてやれば ふふ、何もなし
忘れむとするならざれど面影の立つやこころのをののきて閉づ
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