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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2014年5月
雨暗く/部屋の明かりが輝けり/甦りといふことを思へる
敷くためにあらずからだをくるむための白きシーツをときどきおもふ
貴重な終身刑の残り日を素直に生きむひと日ひと日を
でで蟲の身は痩せこけて肩書の殻のみなるを負へる我はも
まだまだとおもいてすごしおるうちに はや死のみちへむかうものなり
夕がたの日影(ひかげ)うつくしき若草(わかくさ)野(の)体(からだ)ひかりて飛び立つ蛙等(かはづら)
おもしろきこともなき世におもしろくすみなすものは心なりけり
狂うことなくなりてより時計への愛着もまた薄れゆきしか
君がためつくす心は水の泡消えにし後ぞすみ渡るべき
十六歳の君の写真が見下ろすは柩に眠る十八歳の君
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