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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2011年3月
残されし私物のゆえによみがえる人の名のありすすむ昼飯
山岸に、昼を 地(ヂ)虫の鳴き満ちて、このしづけさに 身はつかれたり
春の陽に百人午睡する電車ピンキンピンジン海を横切る
泡立てて体擦(す)りつつほとほとに飽けりからだは鍋より大き
面長き享保の女雛のまなじりにやどれり春の破れた力
歪形(わいけい)歯車の かんまんなきざみの意志たちの冷静なかみあいの、──この地球のこのおもいおもい午後
挽歌ふたつときの間に成り成りしことのふいに膝頭さむきわれかも
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