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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2022年3月
ヘルパーが来てゴキブリのいなくなった部屋に父は暮らしぬ弁当食べて
星と臍を繋いで歩く曲がるべき角を曲がれば星と別れる
お母さん、息をしてよとぴたぴたと頰を打てども息は消えたり
この川を往き交ひし戦後の日々埋めて葦むらの中に朽ちてゐる舟
わが胸によき思ひ出の幾つもを残してきみは在らずなりたり
戰爭のたびに砂鐵をしたたらす暗き乳房のために禱るも
高き山より突き落とされしその時に吾をささへしは何だつたのか
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