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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
屈折率ほどせいひくくみえながら水に沿(そ)うさまざまのはるの樹
沈黙は苦手といふより恐怖なり 顔まつしろな牛がひしめく
病窓に下界を見れば辛うじて犬だとわかるかたちのゆらぎ
八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る 其の八重垣を
ゴリキーのいのち果てしはきのふにて今日は日食にこころいきほふ
わが書きし記事のたぐひや日日の排泄に似てただ忘れたき
ある時は小さき花瓶の側面(かたづら)にしみじみと日の飛び去るを見つ
多摩川の土手を光らせ無防備な季節は腕を組んでやって来る
逆立ちて視る風景よわたくしは芯まで熱き地球儀の脚
帰宅してあかり灯せばくらやみが箪笥のすみに逃げ込むところ
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