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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
眠るため
昨夜
よべ
囲みてゐしYouTubeの焚火、顔なき二百万人と
アメリカの粉をつくねる指先に火花ちらすときみ知りたまへ
海の日の一万年後は海の日と未来を信じ続けるiPhone
覚え書きみたいな百合の花だった河童も汽車に乗りたいらしい
犬小屋は人家に似せたる悲しさの犬のなまえをおもてに記す
ものみなの息をひそめし如き昼
南瓜
かぼちゃ
の花に蜂ひとつ来る
手を前に伸ばすと空を飛べそうな二〇世紀の感覚がある
かたむけると何か袖口から流れ出てしまうきみはよるのうつわ
高層の窓より妻とみつめたる雨が楓の並木にしぶく
雨粒がさわってくるのを偶然とよべばいいのかな天秤みたいに両手ひろげて
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