コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
転生を信じられないぎりぎりの銀杏並木を風は吹き抜け
大股にわれを追越しし男の髪ゆれふくらみをり涙ぐましも
たった今あなたを焦がしはじめた陽。みていたよちゃんとわれをわすれて
心臓はにがいだろうか ふかぶかと頭をさげて真冬を帰る
空中都市行くがに雨後の街ひろし自転車の車輪車輪のひかり
一月のままの部屋にも雷は来て硝子戸はしろく瞬く
本当に泣いているのだ暗がりに威儀を正してめし食べている
今しばし麦うごかしてゐる風を追憶を吹く風とおもひし
午後の仕事は火つきの悪いバーナーをばらばらにしたところで終る
昏れ方の電車より見き橋脚にうちあたり海へ帰りゆく水
投稿のページ送り
固定ページ
1
固定ページ
2
…
固定ページ
511
次のページ