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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
心とはそれより細きひかりなり柳がくれに流れにし蛍
妙にあかるきガラスのむかう砂丘よりラクダなど来てゐるやもしれぬ
高雲は夕映えしつつ鉄筋のアパートが曳く影の鋭角
ひ•な•あ•ら•れ フセインが鳥に撒きやりしちひさな食べもの闇夜に残る
梨の実は固きままにて熟しゆく花びら落ちし日の清しさに
アスファルトの感じがよくて撮ってみる もう一度 つま先を入れてみる
立葵われにすこしの過去ありぬ帽子をやめて日傘をひらく
みんなまけみんなまけぺらぺらのマスクに顔を包んであゆむ
シルクロード展を出できて見る青葉嬰児のミイラ永遠(とわ)に乾ける
雨にも眼ありて深海にジャングルに降りし記憶のその眼ずぶ濡れ
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