コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
ひばりありがとうほととぎすありがとう手をふりながら年老いてゆく
鳩時計鳴くを止(と)めしが鳩を闇に押しこめし如きこだはり残る
瓶にさす藤の花ぶさみじかければたゝみの上にとゞかざりけり
抑え難く感情の動く二日三日椅子に突き当り階に躓く
わら灰をつくりて心しづまるを帰りし家に感じつつ居る
刈られたる男の髪の燃えつきて夜の集落に理髪店閉づ
扇風機うごきてさらにむしあつし電車に立ちてわが運ばるる
あやまりにゆくとき地図にある橋は鷗の声にまみれてゐたり
寝てきけば春夜(しゆんや)のむせび泣くごとしスレート屋根に月の光れる
顔といふからだのいちぶに自意識のすべてが集ふぶだうのやうに
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
…
固定ページ
369
固定ページ
370
固定ページ
371
…
固定ページ
473
次のページ