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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2016年8月
寒波襲来の予報流るる一月の晦日の夜更け母は逝きけり
月に一度四人家族にもどる日のハイビスカスは夜を咲きつぐ
誤りて設定すれば誤りの時きざみゆく家電の時計
飲食[おんじき]の最後にぬぐう白き布汚されてなお白鮮[あたら]しき
青空を殺し続けて飛びゆけるジェット機の下に鳥の空あり
江戸の人あさがおに身上つぶせりと友の失恋聞くごとくいる
いつの世もTaxed enough already 茶箱を投げるなんてしたくなし
はい、恋に捨ててもいいと思[も]ふ命すてずに今も持つてをります
甲高くをさなが母を呼びてゐる 黄落のもたらす不安ならずや
水たまるところをえらび雲はかたちを変えてはあそぶ
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