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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2017年8月
飼い主にしたがう犬が家々のこぼれ灯拾い夕暮れを行く
でもそれでいいんだとてもみぞれ降る二月のことを聞かせてほしい
鷺のかげ湖岸の砂に淡かりき少し離れて二羽又一羽
年末の十億円が当たったら/当たらなくてもバイトは辞める
安曇野と筑摩野分けて夜の明けを白く遙けく梓川見ゆ
バス停はもう水浸し来ないなら来なくてもいいから待っている
陸奥みちのくをふたわけざまに聳そびえたまふ蔵王の山の雲の中に立つ
薄暗い頃に目覚めてジャスミンの香りに喉をしめらせてゆく
しろじろとペンキ塗られし朝をゆきこの清潔さ不安なばかり
うまく言えたためしがないなそのままのあなたにもわたしにも吹く風
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