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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2017年9月
中垣のとなりの花の散る見てもつらきは春のあらしなりけり
なめらかなわたしの腕を撫でる手がわたし以外にあるべき、九月
けつたいなしぶい子やつたそれがかうほとりと美味い、渋柿を食ふ
ひとしきり思いを馳せる 自販機のしくみに まだ見ぬきみの新居に
鳥語 星語 草語さやかに秋立ちて晴れ女われの耳立ちにけり
昔からあった感じの葬儀屋の戸前にドライ・アイス・ボックス
氷売るこゑもいつしか聞きたえて巷ちまたのやなぎ秋風ぞ吹く
アトラクション終わるみたいに叡電が出町柳のホームに参ります
食堂の黄なる硝子をさしのぞく山羊やぎの眼のごと秋はなつかし
誤って世界から離脱しないようわずかな尿意を残して眠る
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