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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2020年3月
暖かき大麦の種子胸に抱き今来たらんかなしくづし、、、、、の死
檀まゆみの実ひとつ飲みまたひとつ飲みつぐみが連れてくるよゆふやみ
あけぼののあからむ東尾をひきて投げられし白球たま男の子らの聲
どうしても声のかわりに鹿が出る あぶないっていうだけであぶない
仰ぎ見て我が天才を疑わず天地ひれ伏せ十六の夏
舟屋ってけっこう広いTシャツとカマスの干物が二月に吹かれ
一九四九年夏世界の黄昏れに一ぴきの白い山羊がゆれている
硝子が森に還れないことさびしくてあなたの敬語の語尾がゆらぐよ
ひたぶるに夜半のくらきに白蛾とぶその重き夜に堪へてゐたりき
破壊もまた天使であるとグレゴリオ聖歌が冬の神戸を駆ける
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