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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
江戸 雪
かかる深き空より来たる冬日ざし得がたきひとよかちえし今も
ゆるやかに櫂を木陰によせてゆく明日は逢えない日々のはじまり
こうやって子供を好きになってゆくのだろう青に変わるまでの信号
世に別れ去りたる人よ 目に見ゆる近き他界として空はあり
冬の朝つめたき陶となる髪に従容と来てひとは唇触る
なだれこむ青空、あなた、舌の根をせつなくおさえこまれるままに
みづからの恋のきゆるをあやしまぬ君は御空(みそら)の夕雲男
父さんを忘れたと母が言ふときの父さんは空に咲くはなみづき
影として水面うつろふ水鳥にこころ寄りゆくふたり黙せば
うしろより母を緊めつつあまゆる汝は執拗にしてわが髪乱るる
きみの名とわたくしの声吸いこめるケルト渦巻模様円盤
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