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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2015年2月
紅梅の花にふりおけるあわ雪は水をふくみて解けそめにけり
点子ちやん、点失ひて純白の老猫の写真撮つてもらひぬ
水低く鳴き渡る鴨力あり明日ならず今日ならぬ闇のはざまに
一枚のチコリ剝がしてその舟にあなたを乗せむ すこし揺れます
病得てすこし向こうへ深くなる顔はあなたの顔のままだが
きみが撮るピンボケ写真に眠さうな、でもおだやかな表情のぼく
打ちこみゆく仕事われにあれ棋士ふたり投了ののち黙して憩える
ゆるやかにピアノの中にさし入れる千年前の雨の手紙を
身体もう返上したいといふ母よ椿のはなを食べにゆかんか
君の触れねばわれも触れえぬさみどりの水のめぐりを二人めぐりぬ
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