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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
水の面を出でこし鴨の歩きやう彼の水掻きの色に感じのあり
嬉々として人々は見きX線通したるみづからの手、足、頭
月足らずで生まれたらしい弟を補うようにつきのひかりは
竹群の霜とけて日にかがよへり無数なる童謡うまるるごとく
凍死せし犬蹴とばせば木のごとき音を放ちて雪にうづもる
どうしても行くというなら行けばいい蝶結びふたつ胸の上にのせ
手袋の指が充血したるまま捨てられてゐて舗道かがやく
ぎんがみを解けばかすかに霧立ちて角(かど)やはらかきチョコレート出づ
ともすればかろきねたみのきざし来る日かなかなしくものなど縫はむ
鼻孔(はな)に入(い)る異物を瞬時に出ださんと赤子は顔のまなかを縮む
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