コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
さいかち 真
麦うれて細い流れが光っている わたしでない農夫が鎌研いでいる
よろこびは地の上の影 北極星をめぐりて永遠に星座はうごく
ちちんぷいぷい 何の呪文でありしかなТPPを見ざる日はなく
生口島の青いレモンをさし出せば母はてのひら合わせて受ける
アルタイルならぬ老い人ベガの待ちゐるとは思はねど橋渡る
少女ふたりわれの視界をふと出でてまた戻り来ぬそよぐごとくに
田の水にうつる夏山かなたにはまだかなたには死が続いている
暴力でオキナワくらいはなんとかなると軍用道路で話しているよ
アメリカの論の後追ふ学会が果てしのちわれは阿蘇を見にゆく
世の中は夢かうつつかうつつとも夢ともしらずありてなければ
逢わねども存在としてわが沼のごとき五十年充たして呉れぬ
管理ニモ監視ニモ慣レヒグラシノ我等完全無欠ノ死体
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
…
固定ページ
6
固定ページ
7
固定ページ
8
…
固定ページ
13
次のページ