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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
一ノ関 忠人
雨暗く/部屋の明かりが輝けり/甦りといふことを思へる
貴重な終身刑の残り日を素直に生きむひと日ひと日を
まだまだとおもいてすごしおるうちに はや死のみちへむかうものなり
おもしろきこともなき世におもしろくすみなすものは心なりけり
君がためつくす心は水の泡消えにし後ぞすみ渡るべき
いまよりはなるにまかせて行末の春をかぞへよ人の心に
すくすくと生ひたつ麦に腹すりて燕飛びくる春の山はた
朴の木の芽吹きのしたにかそかなる息するわれは春の山びと
霞立つながき春日に子供らと手毬つきつつこの日暮らしつ
あかげらの叩く音するあさまだき音たえてさびしうつりしならむ
みほとけ の うつらまなこ に いにしへ の やまとくにばら かすみて ある らし
くわんおん の しろき ひたひ に やうらく の かげ うごかして かぜ わたる みゆ
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