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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2013年1月
霊魂の(脆き)甲鎧、か? 若者の(滑らかで涼しき)素裸、は
寝る前のしどろの闇の弾力は押し返しくるいきほひ持てり
心臓穿刺して鮮烈に血は噴き出ず Sursum cordaと鳴く海猽の
内臓のひとつかすかに疼きゐる春の地球に雨降りそそぐ
何ものの声到るとも思はぬに星に向き北に向き耳冴ゆる
夜学終え歩む一人の長き影われに追われて揺るるわが影
生まれては死んでゆけ ばか 生まれては死に 死んでゆけ ばか
地の上に立ちてほのぼの空仰ぐ人間というかたちに生きて
万座毛に昔をしのび巡り行けば彼方恩納岳さやに立ちたり
夜は巨大なたまご生むとぞ闇深く匂へるまでに黒きたまごを
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