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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
歌棄(うたすつ)とう地名を知りぬ歌棄の地には如何なる月さしのぼる
中庭にはたんぽぽ長けているばかりホムンクルスが薄く目をあく
校庭に脱ぎ捨てられたジャージ、靴、夢 一斉に朝になろうか
とつぷりと暮れたる街に漕ぎ出だす身はよるべなき遺伝子の船
金あらば生くるに易き老後とぞ老後の後はそれでいいのか
春立つとけふ精神のくらがりに一尾の魚を追ひつめにけり
腐食のことも慈雨に数へてあけぼのの寺院かほれる春の弱酸
「それは何か」ともう食べぬ亡父の声したり巨峰もて闇をよぎりゆくとき
風。そしてあなたがねむる数万の夜へわたしはシーツをかける
谷地に湧くみづが金だらひほどの光りそこに順序に鳥の来たるも
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