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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2013年8月
水甕の空ひびきあふ夏つばめものにつかざるこゑごゑやさし
団塊の世代の構成員として父はサボテンの棘を育てる
やわ肌の火照りの止まぬ発疹に似て筐体にランプが点る
逢ったのはインターネットそこはただ風の生まれる原っぱだった
4Bの鉛筆をもてはじめての円形脱毛塗りつぶすなり
指先の重たさはみづに沈むやう ゆらめきて髪の中に紛れた
爪切りはくちをひらきてわが生の真白き淵を噛みきりにけり
子を抱きて名取川渡りつつ転びさらに自分がわからなくなる
その位置に窓とめておく金属の穴と突起があつて、夕暮
手を出せば水の出てくる水道に僕らは何を失うだろう
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