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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2018年1月
高校の夢を見ており 竹内が群れからはなれわが部屋の戸に立つ
とても長い時間をかけてお互ひの心情を知つたからには別る
遠き雲の地図を探さむこの町をのがれむといふ妹のため
思うひとなければ雪はこんなにも空のとおくを見せて降るんだ
鉄のよこたわる雨野をぬけてきたような声もつ不在者あなた
白鳥と太陽が呼吸をとめる一瞬のまぶたのようにあなたであった
玉乗りの少女になってあの月でちゃんと口座をつくって暮らす
さからはぬもののみ佳しと聞きゐたり季節は樹々を塗り籠めに来し
「オレが今マリオなんだよ」島に来て子はゲーム機に触れなくなりぬ
猫をわが全存在でつつみ抱くともだちになつてくれたら魚をあげる / その②
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