コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2018年3月
さうめん流しひゃーとさうめん流れゆきわれとわが母取り残されぬ
pianist 左手にキウイのいろと右手にストロベリーの色と
ことば持つゆゑのさびしさ人を恋ふにもあらざれど猫にもの言ふ
差し向うさびしさしりて一脚の椅子とむきあう相聞歌篇
海だったはずのシャワーを浴びている さっきまでふたりがいた海の
秋になれば秋が好きよと爪先でしずかにト音記号を描く
心いま針のようなりひとすじの糸通さねば慰められぬ
バレリーナみたいに脚をからませてガガンボのこんな軽い死にかた
目印に名前のシールではなくてばんそうこうを貼る友がいる
噴水が今日のさいごの水たたみ広場に蝶やダリアさまよう
投稿ナビゲーション
固定ページ
1
固定ページ
2
固定ページ
3
次のページ