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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2019年6月
謎彦/朕ひとりだめになっても朕たちの木型は朕のことおぼえてる
田口綾子/ストッキング、感染してると君は言ひわれのタイツは伝線したり
大村早苗/いつもいつもうつむき加減のアネモネの激しい色と弱さを嫌う
佐藤通雅/左目をアイスノンもて冷やすなり いま人類史のどのあたりだらう
田中ましろ/生きるとは硬貨を抱いていつまでも着かないバスを待つ人のごと
佐藤通雅/人の骨やもしれぬ白、砂にあり洋の聖者のごとくに屈む
伊藤香世子/頭良くなると信じて食卓の味の素振りし昭和の生まれ
佐藤通雅/氷山の一角のその一角が光放つ今朝の新聞欄に
橋場悦子/〈当職〉といふ主語による通知書に封をす切手の裏は舐めない
佐藤通雅/期日前投票初日間仕切りに首を入るるは馬のごとしも
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