2019年08月のアーカイブ

依田しず子/頭蓋骨(しゃれこうべ)に五臓六腑を吊り下げて杖で支えるこれぞ晩年

久々湊盈子/言葉にすれば虚辞となるゆえ風呂敷に包み提(さ)げゆく新酒一本

平岡直子/夕暮れの皇居をまわるランナーはだんだん小さくなる気がしない?

宮原望子/ぬ ぬぬぬ ぬぬぬぬぬぬぬ 蜚蠊(ごきぶり)は少しためらひ過(よぎ)りゆきたり

平岡直子/無造作に床に置かれたダンベルが狛犬のよう夜を守るの

安立スハル/馬鹿げたる考へがぐんぐん大きくなりキャベツなどが大きくなりゆくに似る

平岡直子/無造作に床に置かれたダンベルが狛犬のよう夜を守るの

蜂谷博史/爆音を壕中にして歌つくるあわれ吾(わ)が春今つきんとす

東直子/お祈りは済ませましたかその後ももとの形に戻れるように 

島尾ミホ/月読(つきよみ)の蒼(あを)き光もまもりませ加那(かな)征(ゆ)き給(たま)ふ海原(うなばら)の果て

永井祐/パーマでもかけないとやってらんないよみたいのもありますよ 1円

小杉放庵/草原に疎開児童のひとり居り草の中にて家思ふらむ

永井祐/パーマでもかけないとやってらんないよみたいのもありますよ 1円

石井伊三郎/何のはづみかモールス符号思ひ出し万葉の歌幾首かを打つ

東直子/毒舌のおとろえ知らぬ妹のすっとんきょうな寝姿よ 楡

本日の日々のクオリア、体調不良のため、今日の分は明日以降に更新いたします。

東直子/ひやしんす条約交わししゃがむ野辺あかむらさきの空になるまで

竹山広/一分の黙禱はまこと一分かよしなきことを深くうたがふ

東直子/おねがいねって渡されているこの鍵をわたしは失くしてしまう気がする

知花くらら/数寄屋橋の夏の歩道に漂ふは水牛の乳のけもののくささ

東直子/遠くから来る自転車をさがしてた 春の陽、瞳、まぶしい、どなた

三國玲子/ハルシオン二錠掌(て)にあり映像は今日の敗者をいつまでも追ふ

東直子/ただ一度かさね合わせた身体から青い卵がこぼれそうです

鑓水青子/この国に愛されたいと書店にて詩集一冊もとめていたり

東直子/ただ一度かさね合わせた身体から青い卵がこぼれそうです

森ひなこ/鳥籠の骨のやうなる条約に守られわれら気味悪く生く

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