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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2020年8月
空ネア無ンとぞ名乗る戀びと宵宵にダイヤモンドを砕くかなしも
志賀の浦梢にかよふ松風は氷に残るさざなみの声
いちじんのわたしは春の風である環状線の森ノ宮駅
胸びれのはつか重たき秋の日や橋の上にて逢はな おとうと
世間よのなかは霰よなう 笹の葉の上への さらさらさつと降るよなう
天たかく馬がこえてはならぬ一線をこえわたしもつれてって
ルリカケス、ルリカケスつてつぶやいた すこし気持ちがあかるくなつた
より似合う彼女にぬくいジャケットをゆずり晩夏の使命を果たす
大らかに夏雲はしる野の森の泉に足を洗ひてゆきぬ
鳰どりは水にもぐりてみづになり浮き出でてみづは鳰どりになる
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