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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2021年5月
渡さないですこしも心、木漏れ日が指の傷にみえて光った
女生徒ら語らひ行くに包帯の小指の一人遅れつつ行く
ありふれた土器のかけらのような午後黒ビールなどちょっと思った
雪掻きの音が私にかぶさりてくるように聞く朝のふとんに
むなもとに天道虫がとまりたりいつも通りをぼやぼやゆけば
もしもしと言い合いておりもしもしをじっと聞きおり電波が悪い
籠り居の日々にしあれど今の今 未来の時間の最先端よ
汗たれて散兵線に伏す兵を朝飯前の吾は見て居り
俺もオレもここに居るぜとウインクす日よけに植ゑしゴーヤーの子ら
春に向ふ夕空なごむ丸の内植木鉢をかひまた飴パンを買ふ
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