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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2022年1月
父を殺し声を殺してわたくしは一生(ひとよ)言葉の穂として戦ぐ
初冬の浴そう磨く 水が揉む私といういつか消えてしまう影
いちめんの白詰草の中に立つアパートは詩か目を閉じて見る
六十四まで生きえしこの身をよしとせむ生れ月七月は黄瓜の匂ひす
ホットケーキ持たせて夫送り出すホットケーキは涙が拭ける
眠りこそ人生なのだ集中をして眠るべし夕つ方まで
きみいなくなればあめでもひかるまちにさかなのようにくらすのだろう
缶コーヒーのポイントシールを携帯に貼りながら君がしゃべり続ける
みずいろの螺旋階段を降りてくるあなたは冬を燃やす火になる
竜田揚げ食みつつうすき嘔吐感、くりかえし花吹雪のなかにいるよう
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