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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2022年2月
沈黙のわれに見よとぞ百房の黒き葡萄に雨ふりそそぐ
忘れやすくなるはお互ひさまなれどお互ひを忘れるまでにいたらず
パンシェへの流れを見せる先生の胸の廃墟にうつる夕空
一生分の牡蠣を食つたと言ふ奴もみんな一緒にあたらうねと言ふ奴も
ふうようのささめきもたえ こんじょうのはてなきなぎになみだつなみだ
枝掴む足と瓦にひらく足スズメが感じている足の裏
祈りつつ切手を貼るよ 性と心が癒着するしかない身を生きて
久々に銀だこのたこ焼きを買う雨の大井で大穴が出る
きつと誰かほどいてくれる使はずになくした傘の透明な襞
入り汐とわれとしづかにすれ違ひ浜まで歩く川沿ひの道
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