コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2022年8月
はや葉月 街のはなやぎ運び来る友の日傘はまぶしすぎるよ
生きてると知らせてくれる名も知らぬ市から届いた扶養照会
しろがねのミニカプセルに納めたる人生ゲームの棒に似た遺骨
静かなる自嘲湧きたるこの夕べ酒一合のはや胃に沁みぬ
もうざふきんみたいになつてわたくしのすこし上手に眠れよこころ
来む春の更なる佳き日を希へれば雛納めまたたのしき仕事
美しい静けさはあり懐かしさかもしれないといいて頷く
浴身のしづけさならむやまなみの蒼きを曳きて月上がりをり
大雷雨すぎたるしじま小鳥らの喉の渓流しぶきはじめぬ
ひとしきり身じろぎなして葦群は立ち上がりたり風ゆきし後
投稿ナビゲーション
固定ページ
1
固定ページ
2
固定ページ
3
次のページ