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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
さいかち 真
みな黒い芋虫地下鉄のもっそりゆれる中にてゆれる
氷頭なまこ歯に沁むものを嚙みしめて夜の机にほれぼれとゐる
函・表紙・扉それぞれに美しくそこを通つてからが言葉だ
球を中に一つに動くルーズ・スクラムこの時の間を心張り来る
冬の夜は風雪炎のあそびあり飼いならすべし死もまたあそび
カポーティ―のお洒落短編読み終へていたく冷えたる鯖寿司つまむも
遠見ゆる白鳥三百ふつふつと流れ地上に白き波立つ
をりをりの時雨さびしき能登境藺は植え並めて村のひそけさ
雪炎は茫茫としてあかときの海もろともにひびきたるかも
思ふことね覚めの空に尽きぬらむあしたむなしきわがこころかな
不二ケ嶺はいただき白く積む雪の雪煙たてり真澄む後空
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