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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2011年7月
馬駆けて馬のたましひまさやかに奔騰をせり したりや! 〈葦毛〉
花弁より飛び散り易き歌のむれ風に揉まれて来る黒人兵
わが生にいかなる註をはさめども註を超えつつさやぐ青葉は
ぬるま湯に蛸踊りつつ死を迎ふ快楽のむらさきのこむらがへり
ひいやりと猫過りたり元号に先帝の死後の時間を数ふ
ささやかな歌創るより忙しき一記者のわれに没頭せむとす
モデルハウスの扉(ひ)を鎖(さ)し出づるこの街の真偽おぼろに暮れそめむとす
この口は夏の蝉よりくりかえすどんなにあなたにみにくいだろう
緑蔭に〈不生不滅(ふーしやうふーめつ)〉蝉しぐれ妻と浴びをり〈不垢不浄(ふーくうふーじやう)〉
わたくしの絶対とするかなしみも素甕に満たす水のごときか
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