吉田 隼人


ネコかわいいよ まず大きさからしてかわいい っていうか大きさがかわいい

宇都宮敦『ピクニック』(現代短歌社:2018年)

犬猫の類いをかわいいと思うことがないのだが、犬猫の類いを可愛がっている人の話を聞くのは割に好きだったりする。猫の大きさと言われてパッとイメージが浮かばないのだが、きっとそれはそれは可愛らしい大きさなのだろう。仔猫は問答無用でかわいいだろうし、野良猫は野良猫らしい大きさで可愛いだろうし、とんでもないデブ猫もとんでもないデブ猫ゆえのかわいい大きさをしていることだろう。

犬猫の類いのかわいさを理解している人類に犬猫の類いを理解できない自分が、かわいい理由の説明を求めたところで、「大きさ」が出てくるのはかなりクリティカルなのではないか。ほとんどの人は具体的な猫のふるまいやエピソードを挙げておしまいのような気がする。それでは説得されないのだ。抽象的な猫の大きさという普遍性と可変性をそなえた概念を持ち出される方が説得的なように思える。