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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2020年4月
手をとられなくてもできて鳩それももう瞠きつぱなしの鳩を
あそぶごと雲のうごける夕まぐれ近やま暗く遠やま明し
きみはきみばかりを愛しぼくはぼくばかりのおもいに逢う星の夜
三宮、元町過ぎてさびしかりうすくけぶれる山側に出て
ゆふづつのかゆきかくゆき春秋を汝ながまなざしに揺るる星こそ
ことごとく人眠らせて国道を観光バスは過ぎてゆきたり
孵卵器の卵くるしげに歪むころ不潔な神話世に流布しだす
どのやうな手もやはらかにしてくれるクリームください焚火の色の
水面にかへる刹那の水しぶき激しく消えしものを見たりき
星あかりのわずかに届く闇を来てものやわらかな音楽ひとつ
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