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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2021年12月
一葉を地より拾ひて手渡せばそのひとひらはすでに恋文
最上川
逆白波
さかしらなみ
のたつまでにふぶくゆふべとなりにけるかも
加速して高速道路へなじむとき時はゆったり時だけをする
掲示板に電光ながれゆくさまのなめらかなりき冬を思えば
身悶えの果てに緋色の糸を吐き出して妖しきははそはのひと
十三階より眺むればあかときの救急車にはあぢさゐが似合ふ
こっくりと深くうつろいゆくことをもみつと言いき手をひろげたり
裸にて働き居りし若者はやがて園内に自転車のりはじめつ
ぴんと張る布をシャーッと切り裂いた 感情のこない先の先まで
<おかえり>がすき 待たされて金色のとおい即位に目をつむるのさ
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