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一首鑑賞 日々のクオリア

砂子屋書房 一首鑑賞

日々のクオリア

砂子屋書房  一首鑑賞

投稿者: 染野 太朗

相槌を律義に打ちて馴(な)寄りくる生徒ありわれは何も与えず

投稿者 染野 太朗投稿日: 2018年4月21日

おびただしき水仙の白咲かしめてケアホームの庭 愛は片寄る

投稿者 染野 太朗投稿日: 2018年4月19日

妻の傘にわが傘ふれて干されゐる春の夜をひとりひとりのねむり

投稿者 染野 太朗投稿日: 2018年4月17日

金箔のきらめきこぼし角を曲がる霊柩車なし冬至のまちに

投稿者 染野 太朗投稿日: 2018年4月14日

宇宙から見れば今死ぬ吾の手が今死ぬ母の手を握りをり

投稿者 染野 太朗投稿日: 2018年4月12日

母死なすことを決めたるわがあたま気づけば母が撫でてゐるなり

投稿者 染野 太朗投稿日: 2018年4月10日

春の船、それからひかり溜め込んでゆっくり出航する夏の船

投稿者 染野 太朗投稿日: 2018年4月7日

担架にて運ばれおらぶ父の声妹は録りいまだに聞かず

投稿者 染野 太朗投稿日: 2018年4月5日

ドアの窓の真ん中にレモンドレッシングの広告はあり手のひらほどの

投稿者 染野 太朗投稿日: 2018年4月3日

さうめん流しひゃーとさうめん流れゆきわれとわが母取り残されぬ

投稿者 染野 太朗投稿日: 2018年3月31日

ことば持つゆゑのさびしさ人を恋ふにもあらざれど猫にもの言ふ

投稿者 染野 太朗投稿日: 2018年3月29日

海だったはずのシャワーを浴びている さっきまでふたりがいた海の

投稿者 染野 太朗投稿日: 2018年3月27日

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  • 恋文もやさしく開けむ崩さずにおぼろ豆腐を箸に喰ふひと
    投稿者: 門脇 篤史
    2023年4月1日
  • 母よ、週末はふたりで分けあわむ雲のようなるクリームパンを
    投稿者: 梶原 さい子
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  • 生きるとはその身のうちに洞穴を抱へることか倒れし楡よ
    投稿者: 門脇 篤史
    2023年3月30日
  • 目と耳と鼻と唇とがゆつくりと分解するやうなベンチの日溜り
    投稿者: 梶原 さい子
    2023年3月29日
  • キッチンは逆立ちしてもいいところ君もケチャップ我もケチャップ
    投稿者: 門脇 篤史
    2023年3月28日

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  • 梶原 さい子(2023年)
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