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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
花山 周子
金野友治/田も畑も見渡す限り沼となり遺体浮く見ゆ三月十二日
林静江/十一日で止まりし日付けと日直を丁寧に消し職を退く
真中朋久/子の旋毛のやうだと思ひもう一度細線にかへて台風を描く
真中朋久/山越えの風にふるへる大枝を寒の夜尿(ゆばり)しつつ思ふよ
式子内親王/時鳥そのかみやまの旅枕ほの語らひし空ぞ忘れぬ
大辻隆弘/箔かろく圧したるごとき雲はゆき風明かりする午後となりたり
白石瑞紀/さざんくわの咲きゐる枝の両腕を空にさしあげ雪だるまをり
遠藤由季/風立ちてわが額へと注がれる落ち葉の痛し洞ならざれば
五島諭/歩道橋の上で西日を受けながら 自分yeah 自分yeah 自分yeah 自分yeah
本多真弓/寝室にひもの一本垂れてあり昭和の紐をひいて眠らな
坂井修一/うちいでて鶺鴒あをし草深野一万人の博士散歩す
黒木三千代/〈草深野〉この露けくてあえかなることばを忍ぶる恋のあしたに
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