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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
一ノ関 忠人
かげろふの尾羽を透きし死の象 音さやさやと国くづれゆく
瓢箪の鉢植ゑを売る店先に軽風立てば瓢箪揺れる
おたまじやくし小さき手足生えそめて天地に梅雨のけはひただよふ
ひとしきりもりあがりくる雷雲のこのしづけさを肯はむとす
梅雨雲にかすかなる明りたもちたり雷ひくくなりて夏に近づく
握っても摑みきれないかなしみの十指ひらいたままに果てにき
地獄酒極楽酒のけじめなく二升たちまち火の粉となりぬ
まむかへば天そそり立つ足助山寄りくるごとくいよよきびしく
いづくにかわれは宿らむ高島の勝野の原にこの日暮れなば
やがて来む終の日思ひ限りなき生命を思ひほゝ笑みて居ぬ
平安のかたちを保ちゐし雲の夕されば涅槃のいろにくづれぬ
天道をうつらうつらと渉りゐる日はふるさとへこころをはこぶ
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