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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2015年1月
「障害も個性」と軽く言ふなかれ苦しみ抜きて吾子は生きをり
冷凍庫に冬の氷はやせほそり水に戻せばぱちりとなきぬ
みな黒い芋虫地下鉄のもっそりゆれる中にてゆれる
カルテ棚逝きたる人と生ける者薄きボードに仕切られてをり
氷頭なまこ歯に沁むものを嚙みしめて夜の机にほれぼれとゐる
元気よくおりこうさんの返事するニュースの子ども 子どもは窮屈
函・表紙・扉それぞれに美しくそこを通つてからが言葉だ
小鳥図鑑なにゆゑ買ひしわれかともひと月経ちて思ひあたらず
球を中に一つに動くルーズ・スクラムこの時の間を心張り来る
あと何を買ったら僕の人生は面白くなり始めるのかな
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