コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
井上 法子
父を殺し声を殺してわたくしは一生(ひとよ)言葉の穂として戦ぐ
いちめんの白詰草の中に立つアパートは詩か目を閉じて見る
ホットケーキ持たせて夫送り出すホットケーキは涙が拭ける
きみいなくなればあめでもひかるまちにさかなのようにくらすのだろう
みずいろの螺旋階段を降りてくるあなたは冬を燃やす火になる
夕焼けて小さき鳥の帰りゆくあれは妹に貸した一万円
革命歌作詞家に凭りかかられてすこしづつ液化してゆくピアノ(後編)
革命歌作詞家に凭りかかられてすこしづつ液化してゆくピアノ(中編)
革命歌作詞家に凭りかかられてすこしづつ液化してゆくピアノ(前編)
ひたすらに泣きたくなるの透きとおるエレベーターで昇りゆくとき
赤光のなかに浮かびて棺ひとつ行き遙けかり野は涯ならん
曙(アウロラ)がゆつくりよぎるあひださへ睡りつぱなし 王位は空位
投稿のページ送り
前のページ
固定ページ
1
…
固定ページ
12
固定ページ
13
固定ページ
14
次のページ