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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
花山 周子
沢田英史ふり返るわが草深野をちこちの木この暗くれ茂しげは残念に似て
中皇命たまきはる宇智の大野に馬並めて朝踏ますらむその草深野
睦月都/歩むこと知らずひた立つ橋脚が彼岸に渡すわれの自転車
睦月都人界にたちこむる異臭嗅ぎわけつ台湾料理「瑞鳳」へ往く
椛沢知世水着から砂がこぼれる昨年の砂がこぼれて手首をつたう
工藤吉生腹をもむ いきなり宇宙空間に放り出されて死ぬ気がすんの
工藤吉生公園の禁止事項の九つにすべて納得して歩き出す
工藤吉生ボケというひどい名前の植物の背丈がオレとそう変わらない
村上和子あたまより鴉飛び立つ反動をわれの頸部は長く記憶す
桜井京子おおミモザ、きのふの雪に耐へかねて街のはづれに身をもちくづす
中野昭子魂のぬけしししむら焼き代は千円紙幣の三枚にて足る
北沢郁子円柱状茎の節ふしごとに花咲けるデンドロビュームに春は来にけり
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