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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
ホームとの隙間が大きな駅に住むあなたの家を訪ねていった
腕時計ひかりをかへしいつのまにか半袖ばかり着てをれば初夏
兜虫の背中おさへたる虫ピンを写して明るき昭和の図鑑
あなたへとつづく明るき階段の真ん中ばかりすりへつてゐる
坂道を上った先の消防の間口の広い建物に塔
口内炎舐めつつエレヴェーター待てり次の会議に身を移すべく
CASAからわたしの部屋のベランダに干した真っ赤な布団が見える
コスモスが咲いているのは母校なる小学校の脇の道なり
リバーシブル! 正義の味方のやうな声発してきみは服うらがへす
蠟燭に火は慄えつつ リア失冠の間にも控えていたはずの燦
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