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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
染野 太朗
腕時計くるひ始むるまひるまにゆるく人だかりに分け入りつ
生卵片手で割れば殻だけはこの手に残るきっともう春
人のために使ふことなしひと月を流れていきしお金を思ふ
おびただしい黒いビーズを刺繍する死よその音を半音上げよ
たてがみに触れつつ待った青空がわたしのことを思い出すのを
たてがみに触れつつ待った青空がわたしのことを思い出すのを
白き雲流れゆくなり 雲梯を這って渡ったこと一度ある
光る川 光る欄干 君は今日光ったものを忘れるだろう
チチチチと鳴いてゐるのかこの小鳥握らばきつと温かならむ
みぎの手をそらにかざしてうたふこゑ君はやつぱり晴れをとこゆゑ
僕は今幸せのはず膝に来てアリ三匹が遊んでいるし
足元にさっき落としたふでばことそこから散ったひとときの色
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