コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
リモコンが見当たらなくて本体のボタンを押しに寝返りを打つ
「どこにゆくのだどこにゆくのだ」走ろうとしても砂漠は許してくれぬ
発言は波立つような反感をみちびきたれど反論はなし
我が手相見つつおどろき言わざりし人は何見しはやばや逝きし
北の壁に一枚の肖像かけており彼の血をみな頒かちつつ老ゆ
日だまりの石ころのやうにしみじみと外勤の午後のバスを待つ
ああさうだこの声だつたと思ふためそのためだけに君と会話す
ひとみ冴えてわれ銀河へと流れこむ両手(りやうて)をひろげてひとりは重し
「あれ、まさか」前の背に浮くおとろえに粛然として焼香に並む
秋風(しうふう)に思ひ屈することあれど天(あめ)なるや若き麒麟の面(つら)
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
…
固定ページ
418
固定ページ
419
固定ページ
420
…
固定ページ
473
次のページ