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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
三井 修
車椅子の旅「一階の左奥‥‥」「二階の右隅‥‥」と検査室めぐる
読みくるる「みんなちがってみんないい」金子みすゞは自死したんだよ
おまへにはいつぺん言ふておかねばと仏は足を組み変へたまふ
ゆふぞらを身ひとつで行く鳥たちは陽の黄金(わうごん)につつまれて飛ぶ
寒波襲来の予報流るる一月の晦日の夜更け母は逝きけり
誤りて設定すれば誤りの時きざみゆく家電の時計
青空を殺し続けて飛びゆけるジェット機の下に鳥の空あり
いつの世もTaxed enough already 茶箱を投げるなんてしたくなし
甲高くをさなが母を呼びてゐる 黄落のもたらす不安ならずや
ろうそくの明かりの芯で揺らぐのは人のなかなるけだものの性(さが)
浴槽をさかさになつて洗ひゐるこのままかへらうあたたかい海へ
にはとりも備品であれば監査前に何度もなんども数をかぞへる
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