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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2018年5月
ほととぎす喧(やかま)しきまで鳴きつのる山の校舎やマル読みの声
終電のゆきたるのちの柿生駅灯りて駅の風格保つ
すぐにもどるつもりの軽きよそほひに街上を過ぎ野の歩みなり
切り傷の乾ききらずに夏来たり交差点の百合はあたらし
おのづから井戸のくづるる 黙せよと言はるるまでもなく黙しきて
どうしようもないことだけでできているアネモネだから夜を壊そう
朝雁よ つがひを群れを得て我はあまたの火事の上を飛びたし
堤防に続く景色に追いつかれそうでしずかに手袋はずす
蛍橋けふも渡つて買ひにゆくJAあをばの葉付にんじん
シャンプーのきみのあたまの泡のまにあたしの家があったがながした
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