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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2021年2月
山鳥の
渡
わたし
を鹿のわたる話正確に詳細に知りたく思ふ
茉莉花の香にひたさるる宵なりき卓に白磁の碗ふたつ置き
なごみたる夜ふけ鳴く
蛙
かはづ
二種類にて澄みやさしき声は近しも
雪に傘ひらけばすなはち壊れたり風のつよさはそのあとに知る
集りて立つ人間等生きて居り足々みだれ狸横はる
生活のとある日の暮れハクモクレンのをはりの花がことりと散りぬ
あなたの負けよ杏仁豆腐 視神経は見たひだまりの杏仁豆腐
さきがけてきぶしの花の咲くころは道ゆくをんなのひともまぶしい
打ちつける雨のうらがわに<ぬ>のちから秘めて満ちて伸びて伸びてまいまい
思うひとなければ雪はこんなにも空のとおくを見せて降るんだ
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