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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2022年12月
疲れると小銭が増えるお財布が奥底にある通勤かばん
いづくより生れ降る雪運河ゆきわれらに薄きたましひの鞘
雪により細くなりにし路地ゆけばむこうを来る人ふと雪に消ゆ
かみくだくこと解釈はゆっくりと唾液まみれにされていくんだ
前髪をしんと切りそろえる鋏なつかしいこれは雪の気配だ
夕映えがすべてを包む 名を失くし原寸大の地球で暮らす
梅干しの種しゃぶりつつ見る月のまんまるなのは苦しいよなあ
LED電球を子は「よろこび」と名付けて消して付け消して呼ぶ
スーパーの2階で安くなっていく花火を昨日みて今日もみる
体調が悪くて休むと言った人がふつうに働いている午後の時間
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